2012年11月9日金曜日

四面楚歌の中国にとって、いやな向こう4年間のオバマの動き

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● あと4年の任期を得て、意気揚々のオバマ大統領



 あと4年の任期を得たオバマ大統領が動き出した。
 これまで、大統領選を前に失敗をやらかさないように消極的であったが、これからは果敢に動いてくるだろう。
 中国の傲慢恫喝外交はひどく嫌われ、中国は今、四面楚歌に陥ってしまっている
 中国に好感をもっているのは、せいぜいのところパキスタンくらいなものになってしまった中国にとってのアジア情勢である。
 それを見すかした如くのオバマの東南アジア訪問である。
 中国とってはいやな動きである。


サーチナニュース 2012/11/09(金) 09:59
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=1109&f=politics_1109_001.shtml

中国の“縄張り”に食い込む構え…オバマ大統領がミャンマー訪問へ

  再選を果たしたオバマ大統領が17日から20日まで、タイ、ミャンマー(ビルマ)、カンボジアを訪問する。
 米ホワイトハウスは8日に発表した。
 現職の米大統領がミャンマーを訪問するのは初めて。
 米国など西側諸国は最近まで、人権弾圧などを理由に同国に対する強い制裁を実施していた。
 中国は同期間、「内政不干渉」を理由にミャンマーと密接な関係を築いた

  中国新聞社など中国メディアはオバマ大統領のミャンマー訪問に強い関心を示した。
 中国は2011年ごろまで続いたミャンマーの軍政時代、同国と密接な関係を築いた。
 西側諸国からの経済的封鎖などで最貧国にまで落ち込んだミャンマーにとって、中国は「得がたい味方」だった。
 中国は外交における基本方針である「平和五原則のひとつである内政不干渉」を理由として、ミャンマーの国内問題は不問にして、政治、経済など多岐にわたる密接な関係を築いた。

  中国にとってミャンマーは、天然ガスなどの資源大国であると同時に、雲南省などからミャンマー国内を経由して、インド洋に出られるなどの、地政学上もきわめて重要な国だ。
 中国は一時、ミャンマー国内における「独占的」な立場を享受してインフラ建設などで事業を推進した。

  しかし、総選挙によるテイン・セイン大統領政権が2011年3月に発足とするのと前後して、西側各国もミャンマーに対する方針を変化させはじめた。
 一方でテイン・セイン大統領は、中国と共同で建設していた水力発電用の「ミッソン・ダム」の事業中止を決めた。
 中国の人民日報はミャンマー政府を決定を
 「西側メディアに影響されている」、
 「ミャンマーの大衆はプロジェクトの真実を知らない」、
 「中国企業が現地社会に貢献していることに対する理解が不足」
などと批判した。

  西側諸国との関係確立を目指すミャンマーにとって、オバマ大統領の来訪は「外交における大きな成果」と言うことができる。
 中国にとっては、長年の努力の結果築いた“特殊な関係”と“経済的縄張り”の喪失につながりかねない事態だ。

  オバマ大統領の17-20日の外遊における各訪問国の滞在期間は未発表。
 カンボジアでは、プノンペンで開催される東アジアサミットに出席する。


 オバマ大統領の打ち出す姿勢で、
 アジアはガラリとひっくり返る可能性がある。
 中国の成金主義に嫌気をさしていた諸国が、
 4年という任期を計算に入れて、アメリカになびく姿勢を鮮明にする可能性があるからだ。
 そうなった、とき中国はどうするか。
 引きこもってしまうか、自暴自棄に陥るか、それとも国内での社会不安が芽を吹き始めるかである。
 この向こう4年間は面白いアジア情勢だろう。



【中国共産党第18回全国代表大会】


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